このサイトの記事をよく読んでいただくと、私は高反発マットレス否定派だと思われるかもしれません。
ただ、そうではありません。
高反発素材は従来のスプリングに替わるこれからの環境問題を考えると重要な素材です。
ただ現在の高反発やら低反発やら正反発といった、
耳障りのよい言葉が乱発されている状況はいかがなものかと思います。
消費者を惑わせている原因になっています。
高反発マットレスの代表といえばマニフレックスやドルメオなどで、平均的な単価は低い商品です。
身体を支える力が十分にあることは理解できます。耐久性も抜群でしょう。
問題なのは、これらの安価な高反発マットレスが体圧の分散性までかなり高いかのように説明していることです。
もちろん従来のマットレスと比較すれば多少は体圧分散性があることは分かります。
ただ、もっと高価なマットレスと比較すれば、体圧分散性に劣ることは明らかでしょう。
高反発の最大の売りは、とにかく安いけどしっかりと身体を支えてくれる点です。
今までこの値段では到底考えられなかった品質であることは間違いありません。
支持力と耐久性は抜群です。
ただそこまでではない体圧分散性まで消費者に訴えるのはどうなのでしょう。
シーリーのクラウンジュエルやシモンズのリュクスなど今ベッドメーカーでは身体を支えるだけではなく
いかに体重を分散するかを研究しています。
最近ではそれがかなり高いレベルで両立できるようになってきました。
予算はかかっても消費者は最高の寝心地を手に入れることが可能になったのです。
身体を支えたまま均等に身体を沈め、部分的にかかる圧力を分散し、血流を良くすることで、不要な寝返りを減らす。
不要な寝返りを減らすことで、熟睡する時間を長くできます。
これがようやくできるようになったのです。
以前はとにかく身体を支えることに注力してきたベッドメーカーも一段階上のレベルにきています。
高反発マットレスの流行はこの流れにちゃっかりと乗り、そこまでではない体圧分散性をいかにも優れていると訴える。
これでは高いマットレスのどこがいいのか分からなくなってしまい、消費者は迷うのです。
もう一度断って起きますが、高反発マットレスが悪いわけではありません。
ベッドの予算は人によります。価値観によるところもあるでしょう。
寝心地をあまり求めないなら高反発マットレスは安くて長持ちするので最高です。
ただ、予算に関係なく寝心地にこだわりたい人にとって高反発マットレスは判断を誤らせてしまう可能性があります。
体圧分散性に優れたマットレスは数多く販売されています。
ただそれはやっぱり高額なのです。
寝心地の良さを手に入れるにはある程度の予算はかかります。
ベッドに予算をかけないなら高反発マットレスは本当におすすめです。
寝心地も悪いわけではないですから。
ただ、高反発マットレスがいかにも寝心地に優れているかのように宣伝されていることに疑問を感じているのです。
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